病院?それとも診療所?明日使える医療施設の豆知識
皆さんは”病院”というとどんなイメージがわきますか?大きな病院でしょうか?それとも、街のかかりつけのお医者さんがいる診療所でしょうか?以外と知られていない"病院"について厚生労働白書資料編の保険医療を参考に紐解いてみます。
病院?それとも診療所?
"病院"の定義は医療法で定められています。医療法では、医業を行うための場所を"病院"と"診療所"に定めています。
"病院"は20床以上の病床を有するものなのです。
当然のことながら、"病院"は適正な診療ができる構造設備について充実したものが求められています。"診療所"についても規制をしていないので、医療施設はどんな類型であっても医療環境が充実している必要があります。
病院の類型
"病院"はさらに機能別、患者別に分類されています。
この分類ごとに人員配置基準、構造設備基準、管理者の責務等の異なる要件を定め、要件を満たした"病院"にその資格を与えています。
ちなみに各病院の数は以下の通りです。結核病院は現在のところ存在していません。
病院の医療環境はかわる
一括りに”病院”と言ってもさまざまな分類があり、そして"一定の機能を有する病院"は人員配置基準、構造設備基準、管理者の責務等を定めてられているのですが、その要件は時の移ろいとともに変わっているのです。
ここに平成19年(2007年)と令和6年(2024年)それぞれの承認要件を比べてみました。まず、項目が増えていることが一目瞭然です。加えて要件も詳細まで言及されています。たとえば、上から二つ目の項目にある「他病院からの紹介率」が30%から50%に上がっていたり、同じく四つ目の「人員配置」について薬剤師、看護師、管理栄養士の要件が追加されていることがわかります。
要件が増えているということは医療環境についてさらに充実もしくは改善するニーズが生まれていると行っても過言ではないでしょう。
日本国内には8,000強の病院がある
医療法による分類は少し専門的な印象がありますが、もう少し身近な分類がなされているものがあります。それは医療施設調査による分類です。
日本全国には2024年7月現在で8,064病院あり、国が母体の病院が317、自治体や日本赤十字社が母体となる公的病院が1,228病院、民間が6,519病院となっています。
まだ、ピンときませんか?それでは病院の大きさにつながる病床規模別で分類するとどうでしょう。
病床が少ない病院が多く、病床の多い病院が少ないことが見て取れます。
先ほど出てきた特定機能病院は400床以上と定められています。
また、医療施設調査の分類では平均で400床以上の規模の病院は国立大学法人、国立高度専門医療研究センター、私立学校法人となっており、この点からも高度な医療を提供する"充実した医療環境を有する病院"の目安は400床以上と言えるでしょう。
高度な医療を提供する特定機能病院に必要な医療ガス配管は、20キロメートル超え!
では、"特定機能病院"クラスの設備構造を少し紹介します。下記の図はセントラルユニのコア事業である医療ガス供給システムを紹介する際に用いている、400床以上の病院の概略図です。
手術室や集中治療室などを有し、各領域に色とりどりの医療ガス配管が張り巡らされています。
400床クラスになると敷設される医療ガス配管は実に20キロメートルを超えるのです。高度な医療を提供する病院にはそれを支える医療設備もまた充実しているのです。
病院づくりをする会社
セントラルユニは「医療環境の改善に向けて行動している人たちより、病院づくりを信頼持って相談され、その環境づくりを実現へと導く事のできる企業となる」というビジョンを掲げて事業に勤しんでいます。今回ご紹介した”病院"をつくることが主な仕事です。
セントラルユニには”病院づくり”のさまざまなノウハウがあります。医療環境の変化の先を行く進化を図っていますので、”病院”をつくる際にはご用命ください。