医療ガス安全管理委員会とは?目的や役割を解説します!
医療ガス安全管理委員会ってご存じですか?
医療ガスとはいのちを支えるものです。間違いなく、適切に使える必要があります。
医療ガス設備の安全管理は患者の健康と安全に直結します。
医療ガス安全管理委員会は、医療ガス設備を安全に使用し続けるために存在します。委員会に抜擢される医療従事者の中には機械設備的なことが含まれているので、ひょっとすると、とっつきにくいことがあるかもしれません。
そんな方でも大丈夫!医療ガス安全管理委員会について分かりやすくお伝えします。
そもそも医療ガス安全管理委員会はなぜ必要なの?
厚生労働省より発出される「医療ガスの安全管理について」の通知により医療ガス設備を安全に使えるよう安全管理や保守点検方法について示されております。
この通知の中で医療ガスに関わる安全管理体制を確保するために「医療ガス安全管理委員会」を設置するよう記載があります。
厚生労働省が定めるくらい医療ガス設備の管理が大切だということです。
▼通知参照元:一般社団法人日本産業・医療ガス協会
医療ガス安全管理委員会の目的
医療ガス安全管理委員会は、病院や患者を入院させる施設を有する診療所において、医療ガス(酸素、亜酸化窒素、治療用空気、吸引、二酸化炭素、手術機器駆動用窒素など)の安全管理を図り、患者の安全を確保することを目的として設置されています。
委員会の構成メンバーはだれ?
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、臨床工学技士、医療ガス設備の管理業務に従事する職員などが含まれます。
また、麻酔、集中治療等を担当する麻酔科医が常時勤務している病院等にあっては、原則として当該麻酔科医を委員に含めることとなっています。
どんな業務をするの?
医療ガス設備を安全に使用するために、委員会が中心となって保守点検業務や医療ガス知識を周知するための研修などを行います。
以下、厚生労働省の通知より抜粋して紹介いたします。
実施責任者を選任
医療ガス設備の保守点検業務並びに医療ガス設備の新設及び増設工事、部分的な改造、修理等の施工監理業務を行う責任者決めます。
実施責任者には、病院等の職員のうち医療ガス設備の正しい施工・取扱方法及び高圧ガス特に酸素ガスと他の医療ガスの誤接続の危険性について熟知し、医療ガスに関する専門知識と技術を有する者(高圧ガス保安法(昭和26年法律第204号)第28条第2項に規定する特定高圧ガス取扱主任者等)を任ずること。なっています。委員会の定期開催
年一回定期的に開催するとともに、必要に応じて適宜開催いたします。
保守点検業務の実施確認
実施責任者に保守点検業務を行わせます。点検業務の一部については基準に適合する者に委託することができます。保守点検業務の実施確認
実施責任者に保守点検業務を行わせます。点検業務の一部については基準に適合する者に委託することができます。日常点検及び定期点検記録の保存
点検の記録を2年間保管いたします。医療ガスの安全管理に関する研修の実施
研修を実施することにより、医療ガスに係る安全管理に関する知識の普及および啓発に努めます。また、研修の実施内容(開催日時、出席者、研修項目等)について記録することとなっています。
入院施設はないけど医療ガス安全管理委員会の設置は必要なの?
患者さんを入院させるための施設がない場合は、委員会の設置は必須ではありません。
しかし、実施責任者として医療ガス設備の保守点検業務及び医療ガス設備の工事の施工監理業務を行い、日常点検、定期点検についての記録を2年間保存するなど、厚生労働省より発出される「医療ガスの安全管理について」の通知に準じて医療ガスに係る安全管理を行うこと。とされています。
病院や診療所で常に正しく使い続けるために
医療ガス安全管理委員会について掻い摘んでお伝えしました。
設備を守る人、正しい使い方を啓蒙する人をそれぞれ決めて、病院や診療所で医療ガス設備が常に正しく使えるよう活動を続けることが医療ガス安全管理委員会の役割です。
医療ガス設備の安全管理は患者さんの健康と安全に直結します。
医療ガス安全管理委員会の活動について、ご理解いただき取り組んでいただけたらと思います。
研修講師の依頼をいただくこともあります
いざ実業務として取組もうと思っても何から始めたらいいのかわからなかったり、形式的に取組んではいるもののこのままでいいのだろうか?と悩んでいたりすることもあるかと思います。
グループ企業のエフエスユニでは医療ガス安全管理研修の講師としてお手伝いしております。
医療ガス並びに医療ガス配管設備や病院電気設備を始めとする医療設備の取扱いやヒヤリハット事例の紹介と対策など、安全に関する初歩的な知識から専門的知識に至るまで、研修会の開催支援を行ないます。何かありましたらお気軽にご相談ください。