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そうだったのか! 病院コンセントの色の違い

病院設備のコンセントの色の違いには意味がある、とご存知でしょうか?
「何となく聞いたことがあるような気がする。」
「色が違うことは気が付いているけど、よくわからない……。」
という方がほとんどではないかと思います。
そんな方に向けて、病院で使われる特殊なコンセントの色の違いをわかりやすく解説します。

病院のコンセントはJISで定められている

医用電気機器などを安全に使用するため、病院、診療所に設置する電気設備は、日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standards)によって定められています。
そのなかで、医療現場で使用するコンセントは色分けするように規定されています。

色分けされているのは電源の種類が違うから

実は電源の種類によってコンセントの色を分けているのです。

・商用電源は白
・非常電源は赤
・無停電非常電源は緑

コンセントの色分けは供給電源の種類によってJISに定められています。

コンセントの色分け
※チョコ(茶) に関しては上記以外の電源種類を区別されるコンセントに使われることがあります。 ※病院によっては赤の代わりにチョコ(茶)が使われている可能性もあります。

電源の種類がいくつもあるのは、もしもの備え

一般の家庭であれば停電してもブレーカーを上げるまでの数分程度であれば、困ることはあまりないと思います。

しかし、病院が停電し、数分間電気が途絶えたらどうでしょうか?
手術中の医療機器や人工呼吸器などの生命維持装置が止まってしまったら、いのちに関わります。

そのため、停電した場合でも、患者さんの治療を継続できるよう、医療機器の特性に合わせて接続する電源が定められています。

数十秒程度であれば止まってしまったとしても影響はない診断機器など⇒停電時には自家発電回路から電気が供給される非常電源(赤色)

止まってしまうと、いのちにかかわるような人工呼吸器などの生命維持装置など⇒停電しても使い続けられる無停電非常電源(緑色)

パソコンやラジカセなど医療機器以外のもの商用電源(白色)

病院設備の電源種類は、もしもの時に備えていくつもあるのです。

使い分けの判断目安はバッテリーの有無

「コンセントの赤と緑、どちらに接続したらいいのか?」と迷うことはありませんか。

そんな方向けに、コンセントの使い分けの判断目安をご紹介したいと思いますが、必ず勤務されている病院の運用ルールに従ってください!

JIS規格でコンセントの色分けについて定められてはいるものの、法律の様に守らないと罰せられるものではありません。

病院によってはコンセントの色分けが異なる可能性があるので、まずは運用ルールを確認してください。

病院の運用ルールをご理解いただいたうえで、コンセントの使い分けの判断目安を参考にしていただけたらと思います。


判断目安は・・・
医療機器がバッテリーを積んでいるか否かです!
バッテリーが搭載されていれば、停電しても蓄えられた電気で医療機器が稼働してくれます。
バッテリーの有無や、バッテリーのみでの稼働時間など不明な際は、医療機器の取扱説明書、添付文書を確認する。または、医療機器メーカーに問い合わせるなどしてご確認いただければと思います。

なお、以下の表は判断の参考になるよう、あくまで目安としてお伝えしているものです。病院によってはコンセントの色分けが異なる可能性がありますので、必ずお勤め先の運用ルールを確認してください。

▼判断目安表▼

※チョコ(茶) に関しては上記以外の電源種類を区別されるコンセントに使われることがあります。 ※病院によっては赤の代わりにチョコ(茶)が使われている可能性もあります。

色の役割を理解し、病院での運用ルールを再確認しよう

医用コンセントの色の違いについてわかりましたか?
普段何気なく接続しているコンセントだとは思いますが、それぞれの色に役割があります。病院内の運用ルールの再確認のキッカケにしていただけたらと思います。

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